千葉市
卓球の先覚者、コリアに期待=アイスホッケーで91年の再現を―森武さん〔五輪〕
9日に開幕する平昌五輪のアイスホッケー女子に、韓国と北朝鮮の選手が南北合同チームのコリアとして出場する。1991年に千葉市で行われた卓球の世界選手権で、初の統一チーム実現に尽力したのが日本卓球協会の幹部たち。当時の専務理事、森武さん(85)は平昌五輪のコリアに「成功すれば見てみたい」と期待の声を寄せた。
国際卓球連盟会長だった荻村伊智朗さん(故人)から、統一チームの構想を打ち明けられたのが実現の2年前。森さんは、米中関係の緊張緩和と日中国交正常化につながった71年世界選手権名古屋大会での「ピンポン外交」にも携わった経験があった。「スポーツを通した外交や友好が、卓球は一番やりやすい。とにかくやろう、成功させようと思った」と振り返る。
91年2月に南北体育会談で両国が統一チーム結成に合意。そこから実現するまでも一筋縄ではいかなかった。3月下旬に両国選手団が合同合宿のため来日。森さんは人脈などを買われて担当となった。一緒に過ごす時間が長くなると、コーチ陣の話題は時に政治的なものになり、緊張が走った。「ちょっとした時に触れると、険悪な雰囲気になる。気を使った」。チーム解散も覚悟したという。
救いだったのは選手たちの高い意識だった。卓球の実力が拮抗(きっこう)していることから、選手に一緒に戦う雰囲気が生まれ、南北の女子のエースは統一チームの意義を理解していた。韓国の玄静和は、北朝鮮のリ・ブンヒが体調不良だった時にも「賢明だったからチームをよくまとめた」。女子団体決勝で中国を破って優勝し、朝鮮半島をかたどった統一旗をはためかせた。
政治主導で結成された平昌の「合同チーム」は、91年の統一チームと背景の異なる急ごしらえ。森さんは、出場機会を減らすことになる韓国選手の心情を察しつつ「スポーツは国際平和に貢献できる。やるべき宿命」と言い切る。政治利用の批判があってもスポーツの力を信じ、平和への一歩となることを願っている。
本日、千葉市稲毛区小仲台自宅より依頼を受け、お伺い、車椅子にて
千葉市美浜区豊砂東京ベイ先端医療幕張クリニックに
通院治療をされ戻りました。